ひとそれぞれ家づくりでお金をかけたいところが違ってくると思います。このフローリングも好みと予算でかなり変わってきます。
私も家の内装のどこかで拘りたいと思ったときに、洗面台かフローリングにお金をかけてもいいかなぁと思っていました。実際に床材だけでも部屋の雰囲気がものすごく変わります。
無垢のフローリングは反るのか?
以前に賃貸で借りていたマンションのフローリングが無垢でした。このマンション築18年ぐらいだったのですが、全室が無垢のフローリングでした。その洗濯物が干せるようになっていた南側の室内ベランダの手前のフローリングが反り上がってきました。(フローリングの幅は12センチ、厚さ2センチほど。木の種類は不明)入居したときから少し反っていたのですが、その反りが1年ぐらいかけて浮かび上がるほどになったのです。あとこのとき無垢のフローリングで気になったことがもう一つあります。板と板の間の目地に入るゴミです。隙間ができると取ってもすぐにまたゴミが入り込んでしまいます。
メーカーも無垢が反らないような工夫を施してはいます。木は厚く幅もあれば反りづらいし、木の種類(広葉樹の方が反りづらい)や住環境にかなり左右されるでしょう。しかし、無垢を採用している工務店などで「無垢は反りません」とは、絶対に言わないはずです。
「板」という漢字を見れば分かります。「板」は「木」偏に「反」ると書きます。そう、木とは反るものなのです。大手ハウスメーカーで無垢を採用しないのは、反るためにアフターサービスで大変になるということもあるでしょう。
無垢はメンテナンスが大前提
無垢には、本物でしか味わえない独特の雰囲気があり、とても魅力的です。無垢はワックス掛けなど手入れメンテナンスをするのが大前提です。手入れをするのが面倒と感じる人は無垢を採用しない方が良いです。例えが適切か分かりませんが、フェラーリは日本車より故障率が高いはずです。手入れが好きな人やお金がかかっても良いという人以外には、この手の高級車は向いていません。
どのフローリングを採用しようと寿命がありますが、無垢はメンテナンスを怠るとその寿命を全うできないことになります。それと板は乾燥で縮みます、板と板の間の目地に入るゴミの掃除やメンテナンスを面倒と思うなら無垢にしない方がよいと言えます。
無垢フローリングのメリット・デメリット
メリット
- 手触りの良さ
- 自然の見栄え、表情
- 経年変化の風合い
- 芳香、木の独特の香り
- 消臭効果
- 調湿効果
- 単層ならではの重厚感
- 熱伝導率が低いため温かみを感じる踏み心地の良さ
デメリット
- 高価
- 柔らかく傷つきやすい(特に針葉樹)
- 収縮により隙間が生じる
- メンテナンスの手間がかかる
- 反りやすい
無垢と見分けがつかないほどの挽き板
我が家は、無垢ではありません。反るのも嫌ですが、目地の隙間に入るゴミ掃除も面倒と思いました。選んだのはリビングには挽き板で、その他の部屋は費用をかなり下げる目的で突き板にしました。この突き板と挽き板は薄く切った板(ベニヤ板)を何層かに重ねた上に貼り合わせたものです。
挽き板は、表面厚2〜4mmと0.3〜1.0mmという厚さ以上に無垢の木に似た雰囲気が出ます。木くずがでる挽き板という工程はかなりの手間作業といえるでしょう。それゆえ、無垢との見分けがつかないほどです。しかし、無垢にある独特の芳香や調湿効果はありません。そこまで拘らず、見た目だけで良いというなら挽き板が断然オススメです。
主な床材・フローリングメーカー
- 朝日ウッドテック
- ウッドワン(WOOD ONE)
- マルホン
- ノダ(NODA)
- アドヴァン(ADVAN)
- 大建工業(DAIKEN)
- 永大産業
- イクタ
- アイオーシー(IOC)
- サンワカンパニー
- 東京公営
- 岡崎製材(NATURE DESIGN)
- ニッシンイクス
- ウッズマイスター
- エフトレーティング
- パナソニック
- リクシル
フローリング選びのオススメなサイト
朝日ウッドテックのサイトですが、木のことについて興味があれば、すべて見ても良いでしょうが、このフローリング研究室のページだけでもかなり詳しくなります。「木の種類と特徴」、「フローリングの種類」、「フローリングの貼り方」など分かりやすいです。
反らない無垢材「ライブナチュラルプレミアム」
朝日ウッドテックは、興味深い会社です。フローリングをどれにしようか迷っていたとき、この会社のサイトで無垢材を調べました。しかし見当たりません。無垢材は取り扱わない会社です。
無垢を取り扱わない会社は他にもたくさんありますが、なぜ興味深いと感じたのかというと、木に対して徹底研究して原木から仕入れ、完成まで一貫生産・一貫管理体制を敷く会社なのに無垢材を敢えて取り扱わないからです。その代りに、化粧材になる突き板や挽き板の加工に特化したのかもしれません。
挽き板なのにスプーンカット
こちらは、無垢材のように表面加工しスプーンカットのようにしているアイオーシーの「複合フローリング30シリーズ」です。生活していると、必ず床にモノを落としてしまいます。遅かれ早かれキズがつくのです。スプーンカットのような加工は、キズが目立たなく凹みもそれほど気になりません。
フローリングで部屋のイメージをするために役立つサイト
パナソニックの部屋のコーディネイトのサイトですが、イメージするために何度も利用しました。かなり細かく入れ替えられるので、フローリングの色での全体的な部屋の雰囲気が掴みやすいです。我が家の建具は、パナソニックのものを使いましたが、無垢に見えるプリント技術は素晴らしいです。
フローリングに落ちた髪の毛は気になる?
フローリングを決めるときに、考慮したものの一つとして床に落ちた髪の毛が目立つかどうかです。引っ越す前のアパートは今まで借りた賃貸の中で、一番フローリングの色が白かったためか、床に落ちた髪の毛がものすごく気になりました。見るとどうしても拾いたくなります。どれだけ抜け毛があるのだろうというぐらい部屋には髪の毛だらけ。掃除機をかけたあとでも、2-3時間もすればもう髪の毛があります。神経質な人は髪の毛のことも考慮したほうが良さそうです。
我が家のフローリングは、色は薄めが好みだったので髪の毛が目立たなくなるようにと節ありのものを選びましたが、立っている目線からでも気にはなります。
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