子育てにスマホは必要?~幼児には悪影響しかない

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これからの子育てを考えるときスマホ利用をどうするのかという問題を抜きにはできない状況になっていると思います。スマホ・タブレット類と家庭は、どのように付き合っていくかを考える時期にすでにきているようです。

青少年のインターネット利用環境実態調査結果

内閣府による令和元年度の青少年のインターネット利用環境実態調査によると、青少年(満10歳から満17歳まで)の93.2%が、インターネットを利用しているという。

出典:内閣府

利用内容内訳として小学生ではゲーム(81.7%)、動画視聴(72.0%)、勉強等(31.4%)。中学生では、動画視聴(84.3%)、ゲーム(76.4%)、コミュニケーション(75.3%)、勉強等(40.9%)。高校生では、コミュニケーション(90.1%)、動画視聴(87.8%)、音楽視聴(84.3%)、勉強等(53.6%)となっている。

平均利用時間は、青少年が約182分。高校生が約248分。

10年前では考えられないぐらい、生活にインターネットやスマホが浸透してきていることが分かります。

日本小児科医会は1日2時間以内の使用を推奨

日本小児科医会から引用

こちらのポスターを病院や公共施設などで見たことはないでしょうか?(公社)日本小児科医会のものです。左は幼児向け、右は青少年向けのポスターでしょうか。日本小児科医会では、スマホで視力が低下する、子供に健康面からの弊害が出始めるのを目撃しており、警鐘を鳴らし5つの提言をしています。

5つの提言
  1. 2歳までのテレビ・ビデオ視聴は控えましょう。
  2. 授乳中、食事中のテレビ・ビデオの視聴はやめましょう。
  3. すべてのメディアへの接触する総時間を制限することが重要です。1日2時間までを目安と考えます。テレビゲームは1日30分までを目安と考えます。
  4. 子ども部屋にはテレビ、ビデオ、パーソナルコンピューターを置かないようにしましょう。
  5. 保護者と子どもでメディアを上手に利用するルールをつくりましょう。

インターネット利用の低年齢化

スマホは今や生活の一部になっています。大人である親がスマホを手放せるのかと真剣に問うてみるなら、子供がスマホを抑制コントロールすることの難しさが理解できると思います。

問題は、スマホを幼児期から見させると、スマホ依存症から抜け出すのは不可能とも思えるほどです。育児に疲れたお母さんは子供が集中して静かになるため、スマホを与えてしまうといったケースが多くなっているようです。

さきほどの内閣府の調査では、低年齢層の子供の57.2%がインターネットを利用。インターネットを利用する機器は、スマートフォン(31.2%)、タブレット(27.4%)、携帯ゲーム機(15.1%)となっている。

出典:内閣府

幼児がスマホを利用するデメリット

スマホは簡単に知りたいこと、調べたいことがすぐ分かるため有益です。中学生ぐらいになれば上手く活用したら良いという意見の人もいるのかもしれません。しかし、幼児に対して肌感覚としてほとんどの親がデメリットだと感じているのではないでしょうか。

幼児がスマホを利用するデメリット

  • 視力が落ちる。
  • 子どもが積極的に触る玩具に対し、想像力の成長が阻害される。
  • 受け身で見ているため、脳が活動しない。
  • 親との触れ合いの時間が減少する。
  • スキンシップも減るので、親の愛を感じることが少なくなる。
  • コミュニケーションを通した生の言葉を聞く機会が減る。
  • 人の行動を見て模倣して学ぶ機会損失。
  • 見ているときは集中しているが、取り上げると機嫌が悪くなり泣く。
  • 幼児は動画を見てもあまり笑わない。
  • 感情表現が少なくなる。
  • 自発性が乏しくなる。
  • 外遊びを敬遠するようになる。
  • 兄弟がいる場合、双方で遊ばなくなる。
  • 歯止めが効かなくなる。
  • 親も必要以上にスマホなどを見てしまう。

タブレット学習は有益なのか?

子供たちが、スマホやタブレットに夢中になるため、企業はタブレット学習を推奨します。例えば、ベネッセのチェレンジなどは紙の教材を解約しようと思うと、タブレット端末ならやるっていう人が多いですなどと言ってタブレット学習を薦めたりします。(経験談)

しかし、タブレット端末などは子供(特に小学生まで)には不向きに感じます。

日本小児科医会の理事の内海裕美医師が、朝日新聞に投稿していた記事は無視できない内容です。同氏は「日本社会は、スマホが、子ども、特に乳幼児にもたらす悪影響を軽く見過ぎています」「企業はアプリでかなや漢字を覚えたり、お絵かきもしたりできるなど便利さを宣伝しますが、実際に“子どもの学力が上がった“〝幸福感が向上した“といった研究データはあまりみかけたことはありません」「幼児どころか中学生までスマホはいらない、が私の持論です」と述べています。

まとめ

タブレット学習のデメリットは、何と言っても自己をコントロールできなくなることでしょう。スマホやタブレットではインターネットに接続できますし、ただでさえ自己の欲望をコントロールすることが難しいのに誘惑が前にあるなら、尚更です。タブレット端末が学習にしか使えないとしても、画面自体に中毒になる要素があると考えるべきです。

ルールを決めて学習するということができる人なら、まだ弊害が少なく済むのでしょうが、そう簡単なことではなさそうです。

インターネットは、学校の勉強に限らず、好奇心を掻き立てる良いツールです。しかし、小中学生ぐらいまでは興味あることを調べていくというより、却って、自ら考えることを避け、想像力を損なわせるような動画を見てしまうのでしょう。

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