我が家は延べ床面積が71.89㎡(21.7坪)。ロフト16.55㎡(5坪≒10畳)。
子供部屋をつくらないで家づくりを試みました。
子供部屋ないということは当たり前ですが、プライベート空間がないということで。。。
子供の自立性やそもそも子供へ与える影響など懸念する内容は盛りだくさん。1年以上住んでみた感想などもレポートします。
実際に子供部屋をつくらなかった
4人家族(娘2人)。子供部屋を作りませんでした。世の中にはいろんな人がいて、考え方も十人十色。ただ、注文住宅で家を建てて、子供部屋を作らなかった人って鮮少?娘2人(何かと女の子は難しい)がいて子供部屋を作らないってかなり不安要素ありで挑戦的な試みです。
実際、費用を抑える一番は家を小さくすること。必要なスペースだけ、必要な部屋だけ確保する。そう考えていたら、子供部屋のスペースいるのかな?とも考えました。家を小さくするとしたら、子供部屋を作らないことを即決とまではいきませんでしたが、ほとんど悩むことなく決めました。一度作った家は増築でもしない限り変えられない。もちろん増築をする予定なしです。これから娘に文句を言われたり、自分の部屋が欲しいと言われた場合は、子供部屋を作らなかったことを後悔するのではなく、子供に文句を言われるように育ててしまった自身に問題ありとし、子育てを後悔することにします。
個人的に影響を受けた家
遊牧民が家畜とともに草原を移動して生活する移動式の住居であるゲル。2006年に友人を介して知り合ったモンゴル人にゲルの中を案内してもらいました。
中に入り見学する前に、「奥の祭壇と主人の座る場所には触れないで」と言われました。そこは、一番奥の場所でした。キャンプの大きめのテントをイメージしていたため、中の空間は天井も高くかなりゆとりがあり、開放的に感じました。ドアや仕切りも一切なしの空間に、居間や寝室、祭壇にそれぞれの居場所が割り振られているのです。家族でおしゃべりしたり、食事したり、この中での生活は意外と楽しいのでは。。。
家族を中心とした触れ合いやコミュニケーションが年々減っていく、この弊害は大きい。このときは、そこまで深くは考えていませんでしたが。。。
草原でない場所にも多くのゲルを目にしました。今は知りませんが、当時はウランバートルのあちこちに移動式でない固定式のゲルがありました。
打ち合わせで子供部屋なしと伝えると
かなり、決断をして家づくりを考えました。工務店を探して、打ち合わせに入り希望の間取りを伝えました。希望の間取りを手書きして持参しました。もちろん、間取りに子供部屋がないので家族構成を確認されました。単身赴任の旦那以外の母と娘2人の3人暮らしの家でも建てるのかと思われていたのかもしれません。子供部屋がないことには、それほど突っ込みはなかったです。工務店の社長が毎回丁寧に打ち合わせを担当してくれました。
子供部屋はどうされますか?
子供部屋はなくても良いかなって思ってます。
子供さん大きくなっても大丈夫ですかね?
それは、分かりませんが。。。
ロフトを大きくしましょう!
こんな子供部屋がないという冒険的、挑戦的な家は、設計士は絶対に提案しないと思います。こんな設計をして施主が「後悔した」というのが怖いはずです。そうすると、無難な普通の家になってしまうのです。
本当に良い社長さんでした。こんなにワガママな施主のために一生懸命に設計してくれました。
子供部屋がない家の考え方(個人的見解)
- 子供は子供部屋で学習することを望んでいないと思う。
- 親が勝手に学習机を購入するケースがほとんどと感じる。
- 学習机を用意するのではなく、学ぶスペースを用意する。
- 子供部屋に籠って勉強ばかりする子供にはしたくない。
- 家族の時間を大切にする。
- 社会に出る前の人間関係は、家族関係から学び取る。
- リビングルームが人間関係を構築する場所。
- 一般的に子供部屋が必要な期間は短い。
実は、私の母が子供部屋を作らないばかりか、学習机を購入しないことに難色を示していました。入学のお祝いなどで、学習机を買うというのは既定路線になっているのです。
子供部屋がないと、子供たちはどこで勉強するのか?受験勉強に集中できないのでは?など心配事があるでしょう。しかし、学習は場所も重要かもしれませんが、取り組む姿勢、やる気などの内面的なものに比べると、場所という外面的なものはたいして重要ではないと考えています。
ただ、いつでも学習できるようスペースはあります。幼児教育で「いつ本を読むか分からないから、本は早いうちから買って本棚に置いておく」という考え方があるようですが、それに近いです。
学習スペースは確保している。
- 食卓
- リビングテーブル
- 中庭を眺める長テーブル(4メートル)
- 簡易な学習机
- ロフトにテーブル
- 中庭にテーブル
(あまり想定はしていませんでしたが、階段で本を読んだりもしています)
一番の難敵は、子供の友達です。ほとんどの友達は自分の部屋を持っているからです。人と比べるのは人間の性(さが)だからです。
実際に子供部屋がない家はどうだったか?
1年以上暮らしましたが、今のところ全く問題ありません。子供は小学生のうちは、親の傍に来るし、親の目が届くところが心地よいと感じます。
後悔は微塵もないし、心地いい家で愛着があります。これは親の思いなため、娘に何度がストレートに聞いてみました。「子供部屋ないけど大丈夫?」返答は「この家、気に入っている」まだ子供が小学高学年だからかもしれませんが。。
子供部屋をつくらないとどうなるか?という実験は、まだ始まったばかりです。
子供たち、こんな家を設計してごめんなさい。しかし、必ずこの家で家族円満にまた子供たちが幸せになれるようにしていきます。必ず、絶対、間違いなく。。。
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