太陽光パネルを載せるべきなのかについては、家の購入時にもよく話題に上り、皆さんの関心が大変強い分野です。ネットでも議論が白熱しているようです。施主の一番の関心事は、「設置すると儲かるのか?」、「元は取れるのか?」といったところでしょう。また、天災が頻繁に起きるようになったこのご時世に停電などに備える気持ちの高まりもあるでしょう。(ただ、蓄電池となると、急速に技術発展しているが、まだまだ価格面で敷居が高いようです)
太陽光パネルに消極的な意見
この動画では、オススメしない理由を3つ上げています。
理由1 投資対効果
・売電金額が昔に比べ半分に下がってきている。
理由2 建物に制限がかかる
・発電効率が良いように南側の屋根に30度ぐらいの角度で設置。
・あとから建物が立ったり、電柱が設置されるなどリスクもある。
・電線の影になるだけでも、回路全体の発電効率が低下する。
理由3 余分なメンテナンスコストがかかる
・パワコン、太陽光パネル用の火災保険。
・屋根材のメンテナンス、寿命がきたときの取り外し費用。
これらのことを踏まえると、優先順位はかなり低いとの考えのようです。
太陽光パネル賛成派の意見
一方、太陽光パネルを積極的に推奨している人は、基本的にはお金。絶対に費用対効果があるとしてオススメしています。私も個人的に簡単な概算をしてみましたが、かなり費用対効果は良いと判断しています。
個人的な考え方
うちの家は、南側に傾斜する片流れ屋根で影も全くなく抜群の設置環境です。しかし、太陽光パネルは設置しませんでした。
屋根に載せると意匠が、、、好みではなかったこともありました。
まず考えた方として、「家づくり」と「太陽光発電」は一旦分けて考えた方が良いと思っています。断熱性能などにお金を使ったあと、費用に余裕がある人が考慮すべき問題と考えています。
家づくりの考えの中の太陽光発電と捉えると、「いまは一般的に皆さん設置されていますよ」、「どうせ付けるなら始めから設置した方が良いですよ」などという言葉に気持ちが左右されてしまいます。実際に、私の住む地域でいま建設されている戸建はかなりの割合で太陽光発電を設置しています。「皆さん設置されていますよ」と言われれば、個人的な考えも知識もないならば、設置してしまうのが普通だと思います。
再生可能エネルギー発電促進賦課金
個人的には、なぜか再生可能エネルギーには、胡散臭さを感じていました。再生可能エネルギー発電促進賦課金もその要因の一つです。
深いところまでは話していないですが、このことに触れている動画を見つけました。資源エネルギーの専門家でもある青山繁晴氏は、エネルギーはベストミックスだとの考えの持ち主。それゆえ、再生可能エネルギーは否定しません。ただ、この動画では言及していませんが、太陽光はエレルギー効率が悪いとはっきり述べています。
この動画、住宅の太陽光パネルの話ではないですが、時間がある人に是非知っておいてほしい内容です。
(7分50秒から)
「再生可能エネルギーだからといって高額で電力会社に買い取らして、その電力会社が買い取るっていうのは、一見その大企業に負担させるように見えて本当は電力料金に全部跳ね返る訳ですから。で、太陽光も含めて再生可能エネルギーだったら万能なんだっていう、まぁ、よくある日本の施策、そして日本社会の空気、何よりもオールドメディア(テレビや新聞)の雰囲気が現れているのが、実は太陽光パネルでもある訳です」
太陽光発電はエネルギー効率が悪い
武田邦彦氏は、もっとハッキリと語られています。
(1分31秒から)
「太陽光発電は共産主義思想である」
理由として、エレルギー効率がこんなにも悪いものを一生懸命推進しているのは利権が関係あるから。環境至上主義とは、とにかく「環境のため」などといって効率などを無視する。
(6分06秒から)
「太陽光発電で電気1kwを作るのにいつも4kwの電気がいるんですよ」
太陽電池モジュール生産の世界市場は2004年には日本がシェア50%を上回っていたが、補助金制度による国策で中国が太陽光大国となっている。利権が関係あるとは、このことか??
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、「太陽光発電ロードマップ(PV2030+)」などでモジュール変換効率を改善させると躍起になっていますが。。。
再エネ固定価格買取制度の仕組み
なっとく!再生エネルギー?
資源エネルギー庁のサイトでは、「再生可能エネルギーの電気が普及すれば、日本のエネルギー自給率の向上に有効です。エネルギー自給率が向上すると、化石燃料への依存度の低下につながり、燃料価格の乱高下に伴う電気料金の変動を抑えるといった観点から、すべての電気をご利用の皆様にメリットがあるものだと考えています」と記載して「なっとく」させようとしています。
再生可能エネルギーの導入は必然という結論があり、それに対して「なっとく」させるため、歪な解釈となり、却って国民の電気料金の支払いが高くなっていると感じます。
「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」は、再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度です。電力会社が買い取る費用の一部を電気をご利用の皆様から賦課金という形で集め、今はまだコストの高い再生可能エネルギーの導入を支えていきます。この制度により、発電設備の高い建設コストも回収の見通しが立ちやすくなり、より普及が進みます。
出典:経済産業省資源エネルギー庁
賦課金単価は、グラフで見ると爆発的に値上がりしてきたことが分かります。
再エネ発電賦課金をいくら支払っているのか?
私が住むエリアの東京電力にも、しっかりと再生可能エネルギー発電促進賦課金とその単価について記載されています。
東京電力と契約していた2020年(令和2年)2月の電気代は11,064円でしたが、再エネ発電賦課金として1,123円請求されています。かなりの負担率だと個人的には感じています。
経産省の説明する「固定価格買取制度の仕組み」は、「太陽光」「風力」「水力」「地熱」「バイオマス」は絶対に推進しなければならないという前提の話です。推進するためには、設置した人が損をしたら推進できない。この理論でいくと、おのずと太陽光パネルは、かつてほどの旨みがなくとも、売電金額が下がった今でも導入者には費用対効果がなければならないということになる。
単刀直入にいうと、太陽光パネルのエネルギーとしての費用対効果が悪い分を、太陽光パネルを設置していない人も負担しましょう!ということなので。。。こういった仕組みも知って、更に建築費用の優先順位なども考慮して決定するのが望ましいと思います。
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