AQUA(アクア)ブランド家電の信頼性は?

その他
スポンサーリンク

私は4年近く前にAQUAの洗濯機を購入しました。全自動のシンプルなタイプですが、特に問題なく動いています。結論をいうと、AQUAの白物(特に洗濯機)は、元三洋電機(SANYO)の技術で開発されているものなので信頼性はあると思います。

AQUAはどこの国のブランド

中国のハイアール(海爾集団)グループ傘下の家電メーカー。ハイアールは山東省青島市で1984年に設立されている。企業ホームページによると、大型家電業務で世界市場占有率1位、冷蔵庫で同1位、冷凍庫で同1位、厨房機器で同1位、洗濯機で同1位、空調温度管理システムで同1位、空調で北米で1位、世界で3位となっている。

2011年にハイアールグループが、三洋電機(SANYO)の白物家電事業を買収している。AQUAはその三洋電機のブランド名で知られていた。三洋電機の創業者の井植歳男氏は、松下電気器具製作所(現パナソニック)の創業メンバーで松下幸之助氏の義理の弟。

三洋電機は、経営が悪化しパナソニックの傘下に入るまで、総合家電メーカーの一角を占めてきた優良企業でした。

ハイアール集団の国際展開

世界でHaier/Casarte/GE Appliances/Leader/AQUA/Candy/Fisher&Paykelなどのブランド名を使って、各国で販売している。家電分野以外にも、COSMOPlat/日日順/盈康一生/ハイアール生物医療/海納雲/海創匯/ハイアール兄弟など子会社があり、バイオ、エネルギー、エコ、デジタル技術など多角的に展開している。

ハイアールグループから引用

欧州では、イタリアで買収したCandyを中心にHaier 、GE Appliancesなどで展開し、北南米では米国で買収したGE Appliancesを中心に、オセアニアではニュージーランドで買収したFisher & Paykelで、東南アジアではHaier、Casarte、Leader 、AQUAなどのブランドで展開している。

現在、世界中に10の研究開発センター、28の工業団地、108の製造工場、66のマーケティングセンターがあり、「Global Major Appliances 2020 Brandランキング」において、2020年の大型家電・ブランド別世界販売台数シェアで12年連続、世界No.1の認定を受けている。

日本での展開

2002年:ハイアールジャパンセールス設立、三洋ハイアール株式会社設立。ハイアールジャパンホールディングス株式会社設立。
2006年:ハイアールアジア株式会社の社名をアクア株式会社に変更。
2012年:三洋アクア株式会社が、AQUAの国内販売を行うハイアールアクアセールス株式会社として発足。
2017年:IoTランドリー導入。AQUAコインランドリーは市場シェア70%以上。
2020年:ハイアールジャパンセールス冷凍庫商品、3ヶ月連続市場シェア 1 位。

ハイアールグループから引用

AQUAには三洋電機の職人が多数在籍

ホームページでは、「AQUAには三洋電機時代からの技術を受け継ぐ職人が多数在籍」「多数の日本・世界初を生み出してきた研究は、今も京都にある研究所で引き継がれている」と紹介している。また、このページでは、洗濯機の歴史で業界初の技術説明がされています。

70年近く洗濯機をつくり続けているメーカーで、洗濯機の「三洋」と呼ばれていた時代もありました。

AQUAコインランドリーはトップランナー

家電業界でのAQUAブランドの知名度はそれほど高くありませんが、コインランドリー業界(業務用洗濯機)では、シェア70%を占有しており業界トップとなっています。

ここ数年、コインランドリーに投資する人が多く、あちこちに新規で出店されています。

AQUAコイン機器から引用

日本のコインランドリー市場は約1000億円に到達しているらしいです。

強みは、Cloud IoT ランドリーシステムでしょう。

PCやスマホの遠隔操作で機械の設定・操作ができるので、運営者側が「価格設定」「トラブル時の対応」「リアルタイムで売上情報の収集・分析」「機器管理」「エラー発生時の連絡」「清掃・コイン回収のスタッフ管理」までを一括してできるようです。そのため、投資だけする人は店舗に行く必要性がありません。

AQUAコイン機器から引用

このほか、LAUNDRICH(ランドリッチ)というサイトを運営しており、利用者側は近くの店舗を検索できます。これにより、店舗内の洗濯・乾燥機の空き状況や、利用した際の待ち時間を画面上で確認できるので、梅雨時など混み合うときも店舗に行って空きがなかったなどということが防げます。

個人的感想

AQUAコインランドリーも三洋電機の技術がもとになっており、家電の冷蔵庫、洗濯機はコスパが良い製品だと思います。

ここからはメーカーに対する感想です。

10年以上前から韓国ならサムソンなど財閥、中国企業もハイアールなどが、日本の大手メーカーからヘッドハンティングを積極的に行っていた。白物の長年かけて積み上げてきた技術が流出してしまうなら、ハイアールのように中央主導で資金力があり、ブランドを使ったマーケティングに長けているメーカーが世界の市場を占有していくのだろう。

ハイアールは主力ブランド名が7つあり、その国ごとに上手く使い分け市場を獲得している。例えばベトナムではAQUAブランドの知名度はあるものの、そのメーカーが中国のものであることを知る人は少ない。対中感情があまり良くないベトナムにもハイアールは上手く食い込んだと思う。

日本でも、はじめはHaierブランドで販売したが、売り上げが伸び悩んだため旧三洋電機時代のブランド名AQUAで攻めたのは上手い戦略である。おそらく、Haierブランドだったらほとんどシェアを獲得できていなかっただろう。

日本資本が傘下にされる流れは止まらず、シャープが台湾の鴻海精密工業(フォックスコン)に、東芝の白物家電が中国の美的集団(ミデア)に買収されている。

大手メーカーから、このように中韓メーカーへ行ってしまった人も生活があるから仕方ないのかもしれない。何とかならないのか?と思いはするが。大手企業が終身雇用と年功序列という流れを作り、それを維持できなかった訳なので。

三洋電機といえば、「サンヨーオールスター」といってプロ野球オールスターゲームの冠スポンサーやeneloop(エネループ)電池でお馴染みだった。時代が過ぎていくと、いつの間にか三洋電機などは知られなくなり、Haier(ハイアール)ブランドがもっと知名度を増していくと思われ、絶大なブランド力を発揮する可能性もある。

ハイアール集団などのように大きくなった(なれた)企業というのは、バックに中国政府が必ずいる。中国は長期戦略に長けており、徐々に侵略することにかけては超一流である。ハイアール集団はすでに世界トップ規模になったが、更なる野望を持っていることは間違いないだろう。

その他
スポンサーリンク
家づくりについて考える―中庭のある平屋暮らしー

コメント

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました