間取りを考えるにあたり、まずイメージするのはリビング。
一日の生活で、一番過ごす時間が長くなると思われます。
では、このリビングに必要なものは?
このように必要なものから考える人は、意外と少ないのでは。。。
住宅展示場のリビング
住宅展示場では必ず、リビングにテレビを囲ったソファーが置かれています。
これ以外の配置を見たことはありません。
そして、多いのはその横にある3-5畳の和室。どのメーカーもお客の受けがよいもの、そう一般的によくあるリビングを再現しているのかもしれません。このようなリビングを見ると、これ以外の間取りはなかなか考えられなくなってしまいます。どうみても、テレビを中心とした家族団欒の生活を想像させています。
リビングとは、テレビを快適に見れるように設計され、落ち着いてソファーに座っていられるようにインテリア配置が工夫され、デザインされているのです。
テレビは一日に何時間見ますか?
そもそも、テレビって1日に何時間見ますか?
個人の話になりますが、20年以上テレビなしの生活をしてます。例外として海外に住んでいたとき、1年ほどの期間、日本のテレビ、民放、衛星放送など見れる状態にしてみましたが、見たのは1年に3時間程度でした。1日の時間ではなく、1年の視聴時間です。見たい放送は、YouTubeなどのネット動画で好きな時間に見られるし、動画配信サービスなどで網羅できます。そもそも、いまのテレビにこれは絶対に見たいという魅力的な番組はほとんどないです。
テレビ視聴時間の平均は?
では、テレビ視聴の現況はというと。
2019年11月の全国7歳以上の男女を対象に実施した視聴率調査の結果。
地上波と衛星波を合わせたテレビの1日の視聴時間は3時間31分。
意外と長くてビックリ!!
一日家にいるような老人が平均値を引き上げているのか?
ただ、ピークだった2003年の4時間5分と比べて30分ほど減少と説明されています。
こちらは、Eテレの週間接触者率(男女年層別)。
高齢者の比率が、やはり高いようです!
今の若者(20~30代の人)はというと。
- テレビではなくスマホでSNSやYouTubeを見ている。
- テレビ画面でYouTubeを見る。
- テレビ画面で動画配信サービス(NetflixやAmazonプライム)などを見る。
こんな感じでは?
リビングの間取りが重要だと思う理由
でも、家族で映画鑑賞するなら、テレビ必要?
またご飯はテレビを見ながら食べている?実際に私の子供のころはそうしていることが多かったです。というか親がそうしてました。
それなら1カ月に家族でテレビを見ることが何回あるか?という観点で見直してみるのが良いと思います。家族揃ってご飯を食べる機会こそ、家族でお互いに話し合う時間にすれば有意義ではないでしょうか。
これらのことを踏まえて、テレビを中心にソファーを置くというなら全く問題ないし、満足できる間取りになると思います。しかし、生活環境は10年単位で激変しているのに、テレビを中心としてリビングの間取り構成は変わっていません。実際はテレビを見る時間はほとんどないのに、住宅展示場にあるような間取りを見たあと、この間取り以外を構想することは難しいです。
リビング環境は、その人や家庭の生活に大きな影響を及ぼすでしょう。環境に左右されないと思っている人でも、私を含めほとんどの人は誘惑に負けてしまいますし、逆に言うと環境が変われば、生活習慣が変わる可能性が高いとも言えるでしょう。
テレビがないメリット・デメリット
テレビがないメリット
- だらだらテレビを見ない。
- 使える時間が増える。
- テレビを点けっぱなしにして能動的にならない。
- テレビ周辺の配線がスッキリする。
- 情報の取捨選択をするようになる。
- 部屋がすっきりする。
- アンテナなし、ネットでも月額料金が発生しない。
- テレビ買い替えの必要なし。
テレビがないデメリット
- 子供が学校でバラエティ番組などの話題についていけない。
- テレビで見たい番組がある場合は見れない。
- このほかは、、、あまり思いつかない。
コロナ禍の在宅勤務により、家づくりの在り方が激変したように、
これからテレビありきのリビング設計は時代遅れになるかも。。。
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